脂肪冷却痩身のデメリットは?注意事項をまとめて解説

脂肪冷却痩身のデメリットは?

脂肪冷却痩身は、部分痩せに効果的な美容医療施術として人気です。

脂肪冷却痩身の注意は以下のとおりです。

  • 内臓脂肪への効果は期待できない
  • すぐに効果は現れない
  • 効果を感じる施術回数に個人差がある
  • まちがった情報が拡散されている
  • 費用がかかる

それぞれについて詳しく見ていきましょう。

内臓脂肪への効果は期待できない             

脂肪冷却痩身は皮下脂肪組織を0℃以上から4℃未満に冷却することにより、脂肪細胞を失活させることで部分痩せ効果を得る施術です。この方法は皮下脂肪を減少させるのに有効であるとされていますが、内臓脂肪に対する効果は期待できません。

内臓脂肪が気になる方は、有酸素運動・食事制限と合わせて施術を受けることが重要です。

すぐに効果は現れない

脂肪冷却痩身で破壊した脂肪細胞は、約2~3ヵ月かけて少しずつ体外に排出されるため、すぐに効果を実感することはできません。これは、施術のデメリットと言えるでしょう。

また、施術や体質によっては、効果を実感するまでに、ある程度の回数と通常以上の期間を要することもあります。そのため、即効性を求める方には不向きかもしれません。

効果を感じる施術回数に個人差がある

脂肪冷却痩身で効果を得るまでの施術回数には、個人差があります。脂肪の量が多い場合や、施術が難しい部位の場合には、複数回の施術が必要になることがあります。 

まちがった情報が拡散されている

脂肪冷却痩身の施術では、施術前後1時間は食事を控えることを推奨している記述があります。しかしこれは、施術効果を促進させることと全く関係ありません。失活した脂肪細胞は免疫系に関わる白血球の一種であるマクロファージによって貪食されていきますので、免疫力の活性化や不活化が食事をする・しないに影響を受けることはありません。

また、施術後は1時間ほどで冷却部位は通常の体温に戻りますので、その後入浴しても失活した脂肪細胞が生き返ることはありません。施術後1時間を経過すれば入浴も問題ありません。生きた魚を冷凍して、すぐ解凍しても生き返らないのと同じです。

研究論文や学会論文のように筆頭著者名とその所属部署を明らかにし、所属部署の責任者である教授が監修して発表されている記述とは異なり、素人がネット上で無責任に書いた記述を信じないようにしましょう。

施術当日は湯船に入らず、シャワーで体を軽く流す程度に留めることが推奨されていたりしているようですが、解剖学や生理学を大学などで履修している人が書いたのであれば、そのような見解にはなりません。誤った情報を信じないようにしましょう。

費用がかかる                

脂肪冷却痩身の効果を感じるためには、複数回の施術が必要となり、それに伴って費用も増加します。医療瘦身の脂肪冷却痩身は保険が適用されず、自己負担が必要です。クリニックによっては、平均して1回あたり5~6万円前後の費用がかかることもあります。

施術回数は、元々の脂肪の量や施術が難しい部位によって異なります。そのため、何度施術を受けるのか、また効果がどの程度期待できるのかなどはクリニックに相談し、検討することが重要です。施術の適切な回数やコストについての情報をクリニックと十分な相談の上、理解した上で決断しましょう。

脂肪冷却痩身に危険性はある?リスクは?

脂肪冷却痩身は、専用の器具を使って皮下脂肪を冷却することで、脂肪細胞を失活させる施術です。脂肪冷却痩身の機械は、吸引式とパネル式の2種類があります。吸引式は冷却しながらアプリケータで吸引しながらホールドするため、陰圧で固定されたアプリケータによる皮下出血の発生率が高くなります。加えて以下の危険性やリスクがあります。

  • 痛みの残存や感覚鈍麻などの一時的な副作用が出る可能性がある                       
  • 基礎疾患がある場合は受けられない                       
  • 脂肪冷却痩身のリスクについて十分理解しておく      

詳しく見ていきましょう。

副作用が出る可能性がある                       

脂肪冷却痩身の施術には、副作用が伴う可能性があります。主な副作用としては、施術部位の赤み・内出血・痛み、感覚異常などです。これらの副作用は、施術後1~2週間で一般的には改善されます。

これらの副作用やリスクを理解した上で、施術を受けることが重要です。

基礎疾患がある場合は受けられない                       

吸引式脂肪冷却痩身は、専用の器具を使って皮膚を吸引し、皮下脂肪を冷却することで、脂肪細胞を失活させる施術です。そのため、以下の基礎疾患や皮膚の状態がある方は、施術を受けることができません。

基礎疾患

  • 糖尿病の方、知覚鈍麻・知覚異常の方
  • 発作性寒冷血色素尿症の方
  • クリオグロブリン血症の方
  • アトピー、アレルギー、自己免疫疾患・膠原病の方
  • 皮下脂肪が極端に少ない部分(脂肪層の厚みが10mm未満)
  • 皮膚に傷などがある方(治療希望箇所および近辺)
  • 未成年、妊娠中、授乳中の方
  • 寒冷じんましんの方
  • レイノー病の方
  • 心臓病、ペースメーカーの方
  • 静脈瘤のある方
  • 腫瘍のある方
  • 現在、医師の加療中である方、処方薬を常用している方
  • 健康上問題はないが、肌が敏感である方

また、妊娠中・授乳中の方も施術を受けることができません。

これらの条件に該当する方は、脂肪冷却痩身の施術を受けることができません。また、施術を受ける際には、医師の問診・カウンセリングによって、体質や状態を確認されます。その際に、施術を受けることができない可能性があることを伝えられることもあるため、事前にクリニックに問い合わせておくことをおすすめします。

施術を受ける前に、自分の体質や状態を把握しておきましょう。

リスクを十分に理解しておく                    

どのような施術や手術であっても、失敗の可能性は完全にゼロではありません。脂肪冷却痩身もその例外ではありません。

ただし、脂肪冷却痩身は皮膚を切ったり、身体の内部に器具を入れるような侵襲性が高い施術ではないため、他の一部の施術と比較して失敗の可能性は相対的に低いと言えます。

それでも、施術の結果は個々の体質や健康状態、そして施術を行う医療専門家の技術によって影響を受けるため、施術を検討する前には十分な情報収集と医療専門家との相談が欠かせません。潜在的なリスクや予期せぬ事態に備え、安心して施術を受けるためには慎重な検討が必要です。

複数回同じ部位に施術を受ける                

脂肪冷却痩身は、脂肪細胞を冷却して失活させる痩身治療です。脂肪の量が多い場合や、大きな変化を期待する場合には、同じ部位に2~3回施術するとより効果を感じやすくなります。

脂肪冷却痩身は、脂肪吸引に比べると侵襲性の低い施術です。そのかわり脂肪吸引のように一度で大幅なサイズダウンを期待することはできません。ただし脂肪細胞の絶対量を減らすという意味では同じなので、リバウンドしにくいというメリットがあります。 

同じ部位に複数回施術する場合は、吸引式では最低4週間、パネル式では2週間は空ける必要があります。また、施術から脂肪細胞の排出までには2~3ヶ月ほどかかるため、効果を最大化したい場合には余裕を持って施術を受けましょう。 

セルフマッサージは効果を左右するものではない

脂肪冷却痩身後のセルフマッサージは、施術の効果を高めるための重要なアフターケアと言われていますが、特に必須というわけではなく、効果の是非に全く関係ありません。失活した脂肪細胞はすぐになくなったり、リンパや血液に直ちに流入するわけではないので、マッサージをしてもしなくても関係ありません。

まとめ

脂肪冷却痩身は、脂肪細胞を冷却して失活させる痩身治療です。効果の確実性が比較的高く、施術後ある一定期間を経て効果を実感できることから、多くの人から人気を集めています。

しかし、脂肪冷却痩身には、デメリット・リスクがあることも理解しておくことが重要です。また、脂肪冷却痩身は、痩身治療のひとつに過ぎません。脂肪冷却痩身を行ったとしても、その後の生活習慣や食生活が改善されない限り、効果の発現が緩慢な場合や、生活習慣や食生活に効果が相殺されてしまう可能性があります。そのため、脂肪冷却痩身と併せて、生活改善や適切な食生活を心がけることも重要です。

脂肪冷却痩身のメリットとデメリットをよく検討し、自分に最適な施設を選ぶことが、脂肪冷却痩身の成功につながります。当院でも脂肪冷却痩身を行っておりますので、ぜひご検討ください。